キャンピング車の保安基準とは:安全のための決まり
撮影 Lyntha Scott Eiler / Public domain- 保安基準とは何か、何のための決まりか
- キャンピング車の構造の要件との違い
- 車を選ぶときと使うときに気をつけたいこと
保安基準は安全のための技術の決まり
道路運送車両法の第四十条は、自動車の長さ・幅・高さなどの構造について、第四十一条は、制動装置(ブレーキ)や「前照灯、番号灯、尾灯、制動灯、車幅灯その他の灯火装置及び反射器」などの装置について、国土交通省令で定める「保安上又は公害防止その他の環境保全上の技術基準」に合わなければ、運行に使ってはならないと定めています。この技術基準が「保安基準」です。キャンピングカーも自動車なので、乗用車と同じように保安基準に合っている必要があります。
道路運送車両法の第四十六条は、保安基準の原則を定めた条文です。保安基準は、車の構造と装置が走ることに十分耐えられること、運転などの操作が安全にできること、そして通行する人などに危害を与えないことを確保するものでなければならないとしています。あわせて、製作する人や使う人に不当な制限を課すものであってはならないともしています。
構造の要件とどう違うか
キャンピングカーの話では、保安基準とは別に、「キャンピング車」として登録するための構造の要件が出てきます。国土交通省の用途区分通達には、就寝の設備や水のタンク、炊事の設備などの要件が書かれています。
| 決まり | 主なねらい | 例 |
|---|---|---|
| 保安基準 | 車が安全に走り、周りに危害を与えない(環境保全の基準も含む) | ブレーキ・灯火・車体の大きさ(第四十条・第四十一条) |
| キャンピング車の構造の要件 | キャンピング車という用途に当たるかを決める | 就寝の設備・水のタンク・炊事の設備 |
たとえば構造の要件では、大人用の就寝の設備について、「就寝部位は1人につき長さ1.8m以上、かつ、幅0.5m以上の連続した平面を有すること」としています。これは安全の決まりというより、キャンピング車として使えるかを決める決まりです。二つは目的が違うので、分けて考えると分かりやすくなります。
選ぶときと使うときに気をつけること
車を選ぶときは、販売店に、その車が保安基準に合っていることと、キャンピング車の要件をどう満たしているかを聞いてみましょう。
使い始めてからも、保安基準に合った状態を保つことが大切です。あとから荷物の箱を屋根に付けたり、灯火を変えたりすると、車の大きさや装置が変わることがあります。手を加える前に、販売店や整備工場に相談しましょう。
- 保安基準と構造の要件の違いを知った
- 選ぶ車が要件をどう満たしているか販売店に聞いた
- 灯火やブレーキを点検で確かめている
- 手を加える前に販売店や整備工場に相談すると決めた
まとめ
- 保安基準は、車が安全に走り、周りに危害を与えないための、保安上と環境保全上の技術の決まりです(道路運送車両法 第四十条・第四十一条・第四十六条)。
- キャンピング車の構造の要件は、用途に当たるかを決める別の決まりです。
- あとから手を加える前には、販売店や整備工場に相談しましょう。
次に読む制度の基本は『8ナンバー・制度の解説』のコーナーへ。要件の全体は読み物『8ナンバーの条件』『2022年の改正』でも紹介しています。「車中泊仕様」の車を買うときは、コラムNo.2133「車中泊仕様の車を買うときに確かめる登録の内容」で、車検証のどこを見ればよいかもあわせて確かめておくと安心です。
出典
この記事の数字と決まりを確かめた資料です。
- e-Gov 法令検索(デジタル庁)「道路運送車両法 第四十六条(保安基準の原則)」(確認日 2026-10-17)
- 国土交通省「3-4 用途区分通達4-1-3(4)の自動車(キャンピング車の構造要件・PDF)」(確認日 2026-10-17)
- e-Gov 法令検索(デジタル庁)「道路運送車両法 第四十条(自動車の構造)」(確認日 2026-10-17)
- e-Gov 法令検索(デジタル庁)「道路運送車両法 第四十一条(自動車の装置)」(確認日 2026-10-17)
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