花の便りと木の色づきを記録する気象庁の生物季節観測
撮影 Omer Simkha / CC BY 2.0- 花の便りや木の色づきを記録する、気象庁の生物季節観測
- 観測の始まりと、2021年からの種目の変更
- 季節の移り方を旅の計画に生かす考え方
季節は地域を少しずつ移っていく
春になると「桜が咲いた」という便りが各地から届き、秋には紅葉の便りが届きます。同じ花や木でも、咲く日や色づく日は地域によって違い、季節は日本の中を少しずつ移っていきます。
キャンピングカーの旅は、この季節の移り方を追いかけるのに向いています。泊まる場所を変えながら、咲き始めの土地から満開の土地へと移っていく旅もできます。
撮影 Mick from Northamptonshire, England / CC BY 2.0全国で同じ方法で記録してきた観測
花や木の季節の移り方を、全国で同じ方法で記録してきたのが、気象庁の生物季節観測です。気象庁の令和2年11月10日のお知らせによると、この観測は昭和28年(1953年)から全国で統一した観測方法で始まり、令和2年1月の時点では、全国の気象台・測候所58地点で植物34種目、動物23種目を対象に、開花や初鳴きなどを観測していました。
観測のねらいは、季節の遅れや進み、気候の違いや変化を的確にとらえることです。植物の観測は、標本木と呼ばれる決まった木を見て行います。同じ方法で長く続けてきたので、年ごとや地域ごとの違いを比べる手がかりになります。
2021年から種目をしぼった
気象台や測候所の周りの環境が変わり、標本の木を確保することや、観測の対象の動物を見つけることが難しくなってきました。そのため気象庁は、令和3年1月から、生物季節観測を植物の6種目9現象を対象とした観測に変え、そのほかの種目・現象は廃止しました。動物の観測も、この変更で対象から外れています。
| 種目 | 観測する現象 | 区分 |
|---|---|---|
| うめ | 開花 | 植物 |
| さくら | 開花・満開 | 植物 |
| あじさい | 開花 | 植物 |
| すすき | 開花 | 植物 |
| いちょう | 黄葉・落葉 | 植物 |
| かえで | 紅葉・落葉 | 植物 |
残した種目は、地球温暖化などの気候の長い変化や、一年を通じた季節の変化とその遅れ進みを、全国でとらえるのに向いた代表的なものだとしています。廃止した種目も含む観測方法の指針は、地方公共団体などが観測に使えるよう気象庁のホームページで公開する予定と書かれています。
撮影 kitmasterbloke / CC BY 4.0旅の計画に生かす
花や紅葉を目当てにする旅では、行き先の土地で、その年の花や木の様子を確かめてから出かけましょう。
- 見たい花や木と、行きたい地域を決めた
- その年の開花や色づきの便りを確かめた
- 咲き始めと見ごろの土地を順に並べた
- 泊まる場所を、移る順に合わせて決めた
季節の移り方と旅の歴史を重ねて読むと、旅の楽しみがさらに広がります。
車・旅の歴史の本は、価格と型番を確かめた品がまだありません。確かめ済みの車中泊の道具はグッズのページで比べられます。
グッズのページへまとめ
- 季節の花や木の便りは、地域を少しずつ移っていきます。
- 気象庁は1953年から、全国で同じ方法で生物季節観測を続けてきました。
- 2021年からは、うめ・さくらなど6種目9現象にしぼって観測しています。
次に読む旅の雑学は『歴史・雑学』のコーナーへ。数字で見る話は読み物『数字で見る日本の市場』でも紹介しています。地域による季節の差をもう少し知りたいときは、コラムNo.2150「日本の気候と車中泊:南北に長い国の季節の差」が旅の計画の参考になります。
出典
この記事の数字と決まりを確かめた資料です。
- 気象庁(大気海洋部)「生物季節観測の種目・現象の変更について(令和2年11月10日)」(確認日 2026-10-17)
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