災害のときの車内の温度:季節で変わる備え
- 災害のときの車内が、季節でどう変わるか
- 夏と冬、それぞれに気をつけること
- 寝具や扇風機などを、ふだんから備えておく理由
車で過ごすなら、季節で備えを変える
災害のときに車で過ごす場合、気をつけることは季節で大きく変わります。夏は暑さと熱中症、冬は寒さと一酸化炭素中毒です。どちらも、ふだんから車に寝具や暑さ対策の道具を積んでおくことで、備えやすくなります。
内閣府の「在宅・車中泊避難者等の支援の手引き」(令和6年6月)は、車中泊避難について「夏季であれば高温や熱中症への対策、冬季であれば低温や積雪でマフラーが埋まることによる一酸化炭素中毒等への注意が必要である」としています。
夏と冬の車内の温度
JAFが行った車内の温度のテストから、季節ごとの様子を並べました。
| 季節 | テストの条件 | 結果 |
|---|---|---|
| 夏 | 2012年8月、埼玉県戸田市の駐車場、晴れ・気温35度、ミニバン5台で正午から4時間 | 窓を3cm開けた車も車内最高45℃。エアコンを使った車は27℃ |
| 夏 | 同じテストで、子どもを車内に残した状況を想定 | エアコン停止からわずか15分で熱中症指数が危険レベル |
| 冬 | 2014年2月、長野県上田市の菅平高原、雪・気温−10.2℃から最低−13.2℃、ミニバン2台でエンジンを止めて8時間 | 対策なしは2時間45分でギブアップ(車内1.8℃) |
| 冬 | 同じ条件で寝具などを使用 | 「寝袋(冬山用)」と「毛布+使い捨てカイロ」は8時間耐えた(車内−7℃) |
夏のテストのまとめは、エアコンを使えば温度の上昇は防げるが、エンジンをかけたままだと燃料切れでエンジンが止まる可能性などもあると書いています。冬は、毛布などの用意がなくエンジンをかけて暖房を使う場合は「一酸化炭素中毒の危険を考えて、頻繁な換気や、マフラー周りの除雪が必要です」としています。
エンジンに頼らない備えを積んでおく
JAFの冬のテストは、背景として「排ガスによる一酸化炭素中毒やガス欠の危険性」を挙げています。エンジンに頼りきらずに過ごせるよう、季節に合わせた備えを車に積んでおきましょう。
- 夏用に、電池やポータブル電源で動く小さな扇風機を積んだ
- 日よけや目隠しで、日差しを入れない工夫をした
- 冬用に、冬山用の寝袋や、毛布と使い捨てカイロを積んだ
- 雪の日は、マフラーのまわりの雪を取り除くと覚えた
- 水を多めに積み、こまめに飲むと決めた
扇風機などを動かす電源として、ポータブル電源が一台あると、エンジンを止めたまま使えます。
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まとめ
- 災害のときの車中泊は、夏は熱中症、冬は寒さと一酸化炭素中毒に注意が必要です。
- 夏は窓を少し開けても車内は高温になり、冬はエンジンを止めると急に冷えこみます。
- 寝具や扇風機などを積み、エンジンに頼らずに過ごせる備えをしておきましょう。
次に読む災害への備えは『防災・BCP』のコーナーへ。車での避難の注意点は読み物『災害のときの車中泊避難』と『BCPのコーナー』で紹介しています。前の回では、海沿いで車中泊中に津波の情報が出たときの備えを取り上げました。
参考にした公式情報(3件・2026年10月17日に確認)
- 内閣府(防災担当)「在宅・車中泊避難者等の支援の手引き(令和6年6月)」(確認日 2026-10-17)
- JAF(一般社団法人 日本自動車連盟)「JAFユーザーテスト 真夏の車内温度(2012年8月実施)」(確認日 2026-10-17)
- JAF(一般社団法人 日本自動車連盟)「JAFユーザーテスト 冬の車内温度(2014年2月実施)」(確認日 2026-10-17)
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